The Peppermint Winds

MM Summer Vacation

◆Liz's Diary◆
予想通りマリアからため息と嘆きの電話がきた
仲良くバケーションに出かけたのに、また喧嘩したようだ
いつもと同じ、散々マイケルの悪口をいってもマリアは
けっして帰ってくるとは言わない
そして帰ってくるころには、前よりも確かな何かを手にしている
喧嘩して仲直り、出逢った頃から変わらない
それがマリアとマイケルだから

夏・・・
二人はカリブの海にいた
ROSWELLとはまったく違う風景の中
素敵なバケーションが始まるはずだった・・・・



+++PRIVATE BEACH+++

もう最悪ぅ!!
あたしたちホントに相性悪いんじゃないのかしら
とてもマックスと同じ種族だなんて思えない
きっと、あいつだけ手抜きされて遺伝子の分量を間違ったのよ
・・やっぱり違うわよね、これって性格の問題よね
そりゃ、あんな家で育てられたことを考えれば少しは大目に見てあげてもいいけど・・
こんなこと、なんど繰り返せばいいのかなぁ

照りつける日差しが眩しい
あ〜あ、ほんとにきれいな海と空
夢の中では、もっと、ずっと楽しいはずだったのに・・
マイケルは相変わらず行く先も告げずに強引に連れ出した
まったくあいつの頭の中には普通に誘うってことないのかしら


ここについたときは二人だけで素敵な夏休みを過ごせるんだって、最高に嬉しかった
マリアはため息しか出てこなくなってきた
どうして、いつもこうなっちゃうんだろう・・
あれ?でも何から喧嘩したんだったっけ・・もう、どうでもいいわ
マリアは白い砂浜を歩きつづけていた

あいつ、何やってるんだ?
マイケルの視線は波打ち際を歩いているマリアを追いかけていた
読みかけの本を膝に下ろすと側にあった双眼鏡を覗いた
マリアはうつむきながらブツブツ何かを言っている
『どうせ僕の悪口だろ・・』
その声が聞こえたようにマリアはいきなり立ち止まると海の方を見て今度は叫んでいた
スラリと伸びた脚を踏みしめて腕を振り回している

『やばいかな、今回はそうとう怒っている』
マイケルは双眼鏡の中の、肩で息をしているマリアの後ろ姿から目を離せずにいた
『ん?』
マリアは頭を抱えると次に砂浜に座り込んだ
しばらく固まったように動かないと思ったら猛烈な勢いで砂を掘り山を作り出した
マイケルは飲みかけていたアイスティーを噴出しそうになった
『あいつ面白すぎる』
マリアは一度立ち上がるとサンドレスについた砂をはらった
海からの風が髪と裾を揺らしていた
こうなったのは、そのドレスのせいだからな・・・

コテージについて、すぐに綺麗なぺバーミントグリーン色のサンドレスに着替えた
マリアが輝くような微笑といっしょにマイケルの前に姿を現したとき
どういう風に接すればいいのか思いつかなかった
いつもの彼女とはまるで違った雰囲気に戸惑った
当然そんな時に彼女にいうべきことをマイケルが想像することも一度もなかった
マイケルはマリアから無理やり視線を引き剥がすとそっけなくソファに座った

Maria:そう、なにも言うことはないわけね
 最初からあんたの誉め言葉なんて期待してないもの
Michael:何を言えっていうんだ、僕はマックスじゃないからな
 歯が痛くなるようなセリフは出てこない
Maria:それを言うなら歯の浮くようなでしょ
 それにマックスは無理してお世辞なんか言わないわ
 あんたと違ってロマンティックなだけじゃない
Michael:あーあー、そうだよ
 いっそのこと、あいつとつきあっていればお前の思い通りだっただろうな
 そいつは無理か、まずリズから奪いとらなきゃいけなかった、残念だったな
 ミートソースに生クリームを入れる甘ったるい奴がいたよな、あいつにするか?

Maria:バカみたい! 自分の言っている意味わかってるの?
 あんたこそ、お仲間のコートニーだったら文句や口答えを聞かずにすんだでしょ
Michael:そっちこそ、いつまでそれを言うつもりだ!
Maria:そうね、それに残念ながらコートニーはもういないし・・
 だったらコニーだったっけ
 あんたがパパを救った彼女
 彼女ならどお? さぞ恩人のあんたを優しく優しーく扱ってくれるでしょうよね!
Michael:うるさい!
Maria:うるさいとは何よ!
Michael:勝手にしろ!
Maria:するわよ!

アイスティーのグラスに残っていた最後の氷が溶けた
僕が君の言葉に過剰反応してしまうこと、知っているだろ・・
何かいうたび問題がややこしくなって、おかしな方向から戻れなくなる

マイケルは周りを見渡し麻の布袋を見つけると静かにパワーを送った
袋はつばの広い帽子に形を変えた
いつまでもウロウロしていると日焼けするぞ・・・

サンドレスの色と同じペパーミントグリーンの帽子は
伝えられなかったマイケルの言葉を載せてマリアの元へ飛んでいった

少しだけ強すぎたパワーがドレスの裾をひるがえした
Maria:きゃ!!
ふくらはぎに何かが当たった
帽子を拾い上げるとコテージの方を睨んだ
遠すぎてマイケルの姿は見えない
Maria:こんなことして機嫌を取ろうとしたって遅いわよ
呟いたマリアは微笑んでいた
ほんとに不器用なんだから・・誰も見ていないし聴いていないのにね

I can feel coming in the air tonight, Oh Lard.
(神様、触れる空気で今夜がその時だとわかります)
南風に乗り微かにマリアの歌声が聴こえてきた
I've been waiting for this moment, all my life, Oh Lard.
(ずっと待ち続けていたときが来るの)

何もかも忘れさせてくれる温かな声だった
よかった・・・もう怒っていない
マイケルはニヤリとすると目を閉じ彼女の歌声に耳を澄ませていた
ときおり吹く風と安堵感がマイケルを夢の中へ誘っていった


マリアが海岸から戻ってくるとマイケルはデッキチェアで
気持ちよさそうに眠っていた

人をほっといていい気なもんだわ
マイケルの手から読みかけの本をそっと取り上げた
なんかむずかしそうな本・・最近はまじめだものね・・
それが、あたしのためだってことは
わかっているけど・・時々前よりもあんたのことがわからなくなるの

どんどん遠くへいっちゃうみたい
眠るマイケルを見つめながら、ちょっと寂しくなる

マイケル、あたしはあんたの心の中のどのへんにいるの?
どうせ、わかっているだろって言うんでしょ
わかんないわよ!黙ってちゃ・・
マリアはマイケルのそばに座り、彼の額にかかる髪をはらった
人差し指で彼の鼻をなぞり唇に触れる

Maria:ここはkissするためだけについているんじゃないの
 たまには可愛い恋人のために優しい言葉もいいなさいよ
マリアはマイケルにそっとkissし、立ち去ろうとした

眠っていたはずのマイケルの手が伸びマリアの腕をつかむと
彼の腕の中に引き寄せた
Michael:おい
 寝た子を起こしておいて、どこへ行くつもりだ?
Maria:やだ、いつから起きてたの?
 寝たふりしているなんてほんと悪趣味なやつ
マリアは、じたばたしてマイケルの腕の中から抜け出そうとした

Michael:はい、はい、そのとおり
 悪趣味で、口が悪くて、気が利かなくて
 それからなんだった?
Maria:無責任で、適当で・・
Michael:それから
Maria:・・デリカシーがなくて、無精者で
Michael:なるほど、それから
長い腕でマリアを包み彼女の肩に顎を乗せ
マイケルは面白そうに文句を聞き続けていた
Maria:・・・
Michael:ん?なんだ、もう終わりか
 たいしたことないんだなぁ
Maria:なによ、自慢できること?
 ほんとにイヤな奴っ!

心地よい風が二人の上を通り抜けた


Michael:感謝してるよ
Maria:えっ?


Michael:だから、ありがとうって言ったの
 そんな奴を見放さずにいてくれて
 おまえが側にいなけりゃ今ごろRoswellから遠く離れたところで
 とっくに灰になっていたかもな・・
Maria:やめてよ!
Michael:ほんとうのことさ

マイケルはマリアの頭に唇を寄せ髪を撫でた
Michael:マリア、ずっと側にいてくれるよな
Maria:マイケル・・
突然の雷鳴と共にスコールになった

Michael:ほらみろ!
 似合わないことするから雨だ


マイケルは腕の中のマリアをかつぎ上げるとコテージに向かって走り始めた
Maria:ちょっと何するの!
Michael:いちいちうるさい奴だ ここはどこだったけ
 海賊にさらわれるプリンセスにでもなったつもりでいろ
Maria:プリンセス〜?いい響きねぇ
マリアはスコールがなんだか嬉しくなった

==COTTAGE==

Michael:ふぅ〜早く脱いで
Maria:え・・やだぁ〜
Michael:おい、勘違いするな
 そのままじゃ風邪ひくだろ
マイケルはタオルを取りにバスルームに向かった

Maria:なんだぁ・・
 勘違いしてくれてもあたしはよかったのになぁ
少しがっかりしながらサンドレスのボタンをはずし始めたマリアの目に
濡れたTシャツを脱いだマイケルがタオルを持ってくるのが見えた
何度も見たことあるのに、やっぱりドキドキしちゃう・・
マリアの手は止まったままだった

ふわりとタオルが頭にかかる
Michael:こうやって雨に濡れた僕を拭いてくれたことあったな
マリアのドレスのボタンを外すのはマイケルの手に変わった
彼の手がそっと下に降りた
He wrapped her breast in his palm.
He rolled up her breast with his thumb softly.
She answered with her passion to his palm.

手を止めずにマイケルが耳もとでささやいた
Michael:自分と必死で戦っていたんだぞ
 せっかく素敵なドレスなのに、すぐにもこうしたくなる気持ちと・・
 おぼえているか? 最初に二人で過ごした夜のこと
 あのとき言ったこと訂正しなくちゃな
 僕が抱きたいって思うのはお前だけだ、無人島なんかじゃなくても

コテージの外で稲光が光った
Maria:あたしだってそうよ
 宇宙中にどれだけの人がいたって、マイケルあなたじゃなきゃ・・ダメ

スコールで冷えた二人の肌が熱を帯びてきた
急ぐことはない 誰にも邪魔はできないのだから
マイケルはゆっくりとマリアの体をソファに横たえた
マリアの腕が彼の首に回される
見つめあう瞳に微笑みが浮かぶ
His palm wrapped her breast again.
And his other hand is rubbing her shoulder.
二人の望みはいつだって同じだった
掛け違ったボタンは直せばいいだけ

His hand wrapped her breast was held stronger.
His lips slide down her throat and reached her breast. He changed his hand to her other breast.
He caught and rolled her nipple in his mouth.
Maria leaked a deep sigh.
She took off his jeans and she felt his passion that he wanted.

Maria:マイケル、きて
Michael:愛してるよ、マリア
Michael's hand rubbed her thigh and groped and found the place of the secret inside her.
She felt that her inside is filled with himself.
He was moving inside her gently and got her feeling more.
Maria:あぁ素敵よ・・
Michael:マリア・・僕を捕まえていてくれ
Maria:してるわよ、今も
Michael:・・そうじゃなくて
Maria:わかってるわ
マリアは微笑みながらマイケルの言葉をkissで止めた

スコールは、いつのまにか止んでいた
優しい風が窓から吹き込んでくる
二人の夏休みがやっと始まった


◆Liz's Diary◆
幸せなときは黙っていたくなることがある
話していまうと夢かもしれないと不安になるから
その証拠にマリアからはあれから1度も電話が来ない
きっとどうしようもなく幸せに浸っているのだと思う
私もそうだから・・・
Max:リズ
明るい日差しの中、マックスが微笑んでいた

−Postcard form Maria−

ハーイ!リズ
もう最高のバケーションよ
やっと気づいたの
マイケルはあたしのことを心から愛してくれているわ
そして、あたしはあたしを愛している彼がもっと好き!
わぁお!もう、どうしようもなく完璧に幸せよ!

PS.追いついたかな、慎重派のお二人さん!?


=Fin=