03. CSI:Roswell Episode

MV Summary

CrimInvestigationTeamMax
 思いつきからシリーズ化してしまったスピンオフCSIですが
 基本に「エバとテスは入れ替えられた」があります
 この説については昔BBSで話題になり、多くの
 Fanficライターが作品にしていました
 
 根拠はいろいろあるけれど、テスのことは大嫌いと心の叫びを
 口にしていたリズが、短期間でエバと信頼しあえたことです
 ロニーとラスの策略でザンを失っても二人に逆らえなかったのに
 マックスをテスを見たエバはRoswellに残った
 ほしいものは手段を選ばすのロニーとラスとは違い
 マックスを奪い合う気持ちにはなれなかったんじゃないかな
 テスがマックスを手に入れることばかり考えているのに
 エバは心から愛していても愛されていないことを感じていた
 自分と同じ苦しみをリズに味あわせたくないからLizを勇気づけ
 マックスを助けることにチカラを貸す
 エバを抱きしめて元気でと送り出すリズ
 戸惑いながら照れくさそうなエバ
 二人だけに通じる能力が生まれたような気がしました
 さて今回のエピソードのプロット紹介です 


 CSI:RoswellEpisode3


 その事件は不可解な要素があるだけではなく
 彼らにとって重要なことが含まれていた

 捜査がマックスたち特別チームに回ってくるのは必然だった
 短時間で次々と難事件を解明してきたことが、よい意味で
 CSIやFBIから信頼と注目を集めることになった
 もちろん彼らは十分すぎるくらい注意を払い、彼らの一部が持つ
 秘密のチカラを利用するのは疑惑を持たれぬ最小限にしてきた
 テクノロジーの進歩により人類はあらゆるところから情報を簡単に
 しかも瞬時に入手できた
 時代は思ったより早く進んでいるのかもしれない
 故郷の星へ行けたとしても、マックスたち3人にとって
 生きる場所は地球に変わっていた
 素性を知られたときの危険性は変わらなくとも
 自ら進んで、この星を離れる意味はなくなっていた
 この仕事についたのは、将来を考えると一番の安全策と
 思われたからに他ならない

 初期のプロファイリング段階で意外な人物の関与に気づいた
 アレックスは郊外の一軒家に必要な機材を運び込み真相に
 迫ろうとしていた
 容疑者の一人の顔は自分の命を脅かした人物に生き写しだったのだ
 真実がどうあれチームの女性陣には詳細がわかってから
 報告したかった

 オフィスで上司から概要説明を聞きながら
 どことなく上の空なアレックスの態度が気になるのは何度目だろう
 マリアは『アレックスは何かを隠している』と感じていた
 子供のときからの親友のあたしに内緒にしてまで
 そんなことをするには、きっと理由があるはずなのだ
 困ったことに、うちのチームの男性陣はそろいも揃って、とてつもなく
  『頑固』な性格の持ち主ばかりだ
 遺伝子の違いがあっても、こういうときのアレックスは誰より頑固だ
 泣いても脅してもびくともしない
 Maria:高校生までなら「マリア様」に逆らう勇気なんてなかったのに・・
 策がなくなったマリアはため息をついた
 過去のいきさつを考えればしかたないことなのだ
 アレックスが、マインドワープの影響から立ち直るまで
 どれほど苦しく険しい道のりを必要としたか、時間だけで
 計り知れない
 彼は、リズやカイルのようにマックスの癒しの力では元に戻らなかった
 一時は「脳死宣告」まで時間の問題だといわれた
 そんなに簡単に決めないで
 アレックス・チャールズ・ウィットマン
 どうしようもなく、あきらめが悪いんだから・・
 涙と鼻水といっしょにマリアはいう
 頼りなくて私たちなしじゃ勇気が出ないなら
 二人分あげてもいいわ、アレックス戻ってきて
 人工呼吸器につながれて意識のない彼を見るのは辛い
 でも彼の生還を誰より望み信じていたから

 そして我らがアレックスは、あきらめなかった
 どんなに時間がかかり、治らない障害が残ることも承知の上で
 リハビリを続けた
 あたしたちは本当のアレックスに会うために2年も待った
 Alex:人間の脳は他の臓器と違って単純じゃないんだよ
    外傷ならマックスに治せても、僕の人生は傷じゃない
    楽しいばかりじゃなくても、記憶は自分で取り戻す
 アレックスの意志は誰より強く些細なことに動じなくなった
 こうなれば一番単純なラボのマイケルの情報を、それとなく
 イザベルに探ってもらうしかない
 ラボで情報を探っていたマイケルが大きなくしゃみをした
 マイケルは後ろに誰かいそうな気がして振り向いた

 しかし情報はリズから知らされることになった
  『リズ、犯人はあたしじゃないんだ』
 双眼鏡に映ったのは現実なのか、幻影なのか
 リズには判断が付かなかった
 すぐにマックスに連絡したけれど
  『一人で行動しないでくれ』と言われただけだった
 彼は何かをつかんでいるのかもしれない

 クローンで誕生したテスとエバは同一でありながら
 全く別の人格だった
 Rath:光と影、善と悪 人間は勝手なことをいう
    同じ遺伝子から派生したなら一つになりゃいいのさ
 Laune:どっちが正統かなんて面倒なこと考えなくたって
    ミックスすりゃ簡単にわかる
 Rath:決まってるだろ
    あんな情けない奴らと統合するのは寒気がするが
    俺の能力の一部になると思えば我慢もできる

 ロニーとラスの声が聞こえてきた
 『あんたたちがザンを殺すなんてことしなけりゃ
  こんな面倒なことしなくたってよかったんだ』
 そこにいたのは、軍に殺されたと思っていたテスだった

 Liz:彼女が生きているなんて・・・
   リズは信じたくなかった
   テスはあのとき、車にリズを残し軍の施設の中に消えた
   たくさん銃声と怒号、爆発が起きたの事実だ
   翌日のニュースの「複数の死傷者」にテスが含まれていたか
   どうかはわからない
 軍が真実が発表するはずはなかった
 だとすれば特殊能力で死んだと思わせていたとしても
 不思議ではなかった
 押し寄せる不安と恐怖
 マリアもイザベルも信じられないという

 Dupesのその後がどうなったか誰も知らない
 マックスたちが生き延びているなら、彼らもまた
 どこかで生き続けているはずなのだ
 彼らの星に帰る手段がなくなった今、彼らに接触する
 必要はない
 しかし、同じ遺伝子から再形成されたクローン兄弟の
 彼らの間の絆が切れることはないだろう
 たとえ、どちらも望んでいなくとも

 リズの持つ予知能力からはそれ以外のイメージは
 伝わってこない
 それでも何かがまた起こりそうな予感がした

 イザベルはリズの話を聞いて半信半疑ながらマイケルの
 ラボに押しかけた
 Michael:へぇ、リズの能力は凄いな
      あの後遺症はもう出ないのか
 Isabel:大丈夫だから捜査に協力しているんじゃないの
 イザベルの言葉に苛立ちがつのった。
 Isabel:あなたって人を怒らせるのが趣味なの?!
 返事の代わりにマイケルの眉が上がった。
 Isabel:そんなことどうでもいいわ
    あなたが「凄い」って言うのはリズが見たのは幻じゃないのね
 Michael:知ってるか?世の中には自分とそっくりな他人が
     少なくとも3人はいるらしい
 Isabel:マイケル、私は真面目に話しているのよ
 Michael:僕もだ 容疑者は確かに誰かさんに似ている
 Isabel:それはエバなの? それともテス?
 Michael:あわてるな
    正直なところ僕たちにも判断できなかった
    送られた写真だけで何かを感じるほどなら苦労はない
    いや問題が複雑になるだけか・・
 イザベルの視線が痛かった。
 Michael:さっき、マックスとアレックスがら伝送されてきた
 視線を無視しマイケルがキーボードのキーを操作した
 画面に、現場検証中の映像が映し出された
 エバの趣味が変わったのでなければ、どこから見ても
 テスにしか見えなかった

 Isabel:・・どっちなの
  あぁもう、どっちかなんてどうでもいいわ
  この人が犯人なの
 Michael:急がない、急がない
  真相解明より、こいつが何者なのかを先に知る
  必要があったから、わざわざマックスたちが出向いたんだ
 Isabel:そう、私たちに内緒でね
 マイケルとイザベルの声がドアの隙間から聞こえている
 声を掛けそびれたマリアはそっとドアを押した
 マイケルが画面の映像をズームした
 Maria:やっぱり生きていたの!!
 Michael:違うさ、よく見ろ
 画面に映るテスあるいはエバそっくりの女は口を開いて
 DNA採取に協力していた
 Isabel:人間だわ・・
 Maria:人間!?
 Michael:そう
  エバやテスだとしたら姿を隠すことはしても
  DNA採取に協力するわけがない
  たとえ彼女が犯罪者だとしても3人目のそっくりさんってことさ
  おわかりかな
 イザベルとマリアは安堵のため息で答えた
 CSIで仕事を始めて、疲労感とともに達成感を味わうのは
 すべての捜査が完了したときだった
 しかし、今回だけは容疑者が何者かがわかっただけで
 その満足感に近い感覚に満たされていた

 Isabel:リズに知らせてくるわ
 Michael:そうしてくれ
 午前4時、イザベルはタクシーに飛び乗った
 過去の亡霊たちが関与していないとわかっただけで
 顔に笑みが浮かんでしまう
 マックスとアレックスがいるNYはもう朝になって
 いるだろうか

=Fin=